探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから持ち帰った砂の表面を調べたところ、初期太陽系の磁気情報をもつ可能性のある新たな「記録媒体」が見つかったと、北海道大などの研究グループが発表した。太陽系の歴史の解明に役立つという。
グループは、磁場を可視化できる電子顕微鏡を使って砂の表面を調べた。その結果、一部のマグネタイト(磁鉄鉱)は本来あるはずの磁性が失われ、その周りを取り囲むように磁性のある鉄の超微小粒子(ナノ粒子)が点在する組織が確認された。
この組織の元素の分布とシミュレーションの結果から、リュウグウの誕生後に非常に小さな宇宙のちりが秒速5キロ以上の速さで衝突し、表面が熱せられてできたとみられることが分かった。
組織の中の鉄粒子が、当時の…