奈良の鹿愛護会は2日、奈良公園内で今年最初に生まれた子鹿が見つかったと発表した。1日昼に近くの旅館の従業員が見つけたといい、連絡を受けた同会が保護した。
同会によると、子鹿は雌で体長51センチ、体重3・1キロ。母鹿と一緒に同会の施設・鹿苑(ろくえん)(奈良市春日野町)で保護されている。
鹿は5~6月に出産のピークを迎える。同会では妊娠した雌の鹿を一時的に鹿苑で保護し、出産させている。現在、鹿苑にいる雌鹿は、今回保護された母鹿を含めて90頭。鹿苑生まれの子鹿の「公園デビュー」は7月の予定だ。
山崎伸幸事務局長は「子鹿は鹿苑だけでなく、公園内でも生まれる。野生動物の生態を理解していただき、子鹿を見かけても、少し離れた場所から見守ってほしい」と呼びかけている。