駅の女子トイレの個室に忍び込み、女性にわいせつな行為をしたとして、東京国税局査察官の男(35)が警視庁に逮捕される事件があり、男が「5円玉を差し込んで個室の鍵を開けた」などと供述していることが捜査関係者への取材でわかった。同庁は、男が緊急時に個室の外側から解錠する装置を悪用したとみている。
男が不同意わいせつ容疑で逮捕されたのは3月5日。中央署によると、昨年12月14日午後8時半ごろ、東京都中央区の東京メトロ日本橋駅の女子トイレの個室で、数分間にわたり、20代の女性の体を触るなどした疑いがある。防犯カメラの映像などから、署は男が約30分前から別の個室に身を潜め、女性がトイレに入ったのを確認し、個室を出て女性のいる個室の鍵を開けたとみている。
男は女性に抵抗され、現場から逃げた。女性から事情を聴いた駅員が110番通報したという。
捜査関係者によると、男は当初「身に覚えがない」と供述したが、その後、事実関係を認めた。「5円玉を差し込んで鍵を開けて侵入した。女性に触りたかった」などと説明したという。
個室のドアはスライド式で、女性は鍵をかけていた。捜査関係者によると、男は外から鍵の下部にある縦約1センチメートルのくぼみに5円玉を差し込み、時計回りに90度回転させ、解錠した可能性が高い。災害や個室の中で事故が起きた際、外から解錠するための装置だという。
外から開くタイプの鍵とは 取れる対策は
硬貨を使って外側から開けら…