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 1月の能登半島地震では、東日本大震災以来となる大津波警報が出された。放送各局のアナウンサーは津波からの避難をどう呼びかけ、それは適切だったか。13年前の教訓は生かされたのか。放送人たちの間で検証する動きが出てきた。

 元日、最大震度7の揺れから12分後の午後4時22分。NHKの女性アナの口調が一変した。

 「大津波警報が出ました。今すぐ逃げること!」

 「可能な限り高い所へ逃げること!」

車に乗っていた人が徒歩で避難した後、ドライブレコーダーが記録していた動画の一場面。住宅街に流れ込む津波が映っている=2024年1月1日、石川県珠洲市、社会福祉法人「長寿会」提供

 SNSでは後に「アナウンサーが叫んでいたので逃げた」と評価する声の一方で、「怖かった」という意見も見られた。

 3月に東京であった日本災害情報学会大会で、アナウンサー出身でNHK放送文化研究所の中山準之助さんが、この呼びかけについて報告した。

東日本大震災が教訓 「命令調」初の運用に

 2011年の東日本大震災で…

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