(13日、第107回全国高等学校野球選手権愛知大会3回戦 杜若14―5昭和=7回コールド)
シード校の好投手を相手にしても、ひるまなかった。
1点先制された一回裏1死一塁、昭和の3番打者・松原圭汰朗選手(3年)が2球目のスライダーを振り抜いた。打球は左翼へ転がり、同点とする適時二塁打に。昨秋の県大会から防御率0.00を続けてきた杜若のエース長塚陽太投手(3年)の記録を止めた。
試合後、「チャレンジャーなんで」と語った松原選手。長塚投手も「投げ損じを打たれた。尊敬するだけです」と舌を巻いた。
183センチ、70キロ。細身ながら力強いスイングが持ち味で、高校通算11本塁打。昨夏の愛知大会では1試合で2本を放ち、注目される打者になった。この試合も長塚投手に対し「直球狙い」で臨むなど、二塁打3本を含む4打数4安打の活躍を見せた。
12点差がつき、五回裏のコールド負けのピンチには、打席に入る前に「つなぐよ。みんなで追いついていこう」と次打者に語りかけ、言葉通り、左翼へ二塁適時打を放って次につなげた。
最後は七回コールド負けを喫したが、「こんなに良いチームと戦ったことがなかった。高校3年間で上位に入る試合です」。品川亮太監督は「松原らしいスイングがたくさん見られた。ナイスバッティング」とねぎらった。