今、治療に進まないと一生、子どもを産み育てられなくなってしまう。間に合わなくなってしまう――。
東京都内でパートナーと暮らす30代の女性はそんな思いに駆られ、海外の精子バンクの利用を決め、2024年10月に生殖補助医療を受けた。
希望していた職種への転職が決まったタイミングだった。「人生で思い描いていた自己実現できる仕事と、妊娠とで引き裂かれる思いだった」
それでも、治療に進むことを選んだきっかけは、今国会に提出された「特定生殖補助医療法案」だった。
描く将来像には子どもの姿 なのに…
医師が特定生殖補助医療を行…