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多胎妊娠のリスクを減らすための減胎(減数)手術の実績を報告する諏訪マタニティークリニックの根津八紘(やひろ)院長=名古屋市内、後藤一也撮影

 複数の胎児を妊娠した際に胎児の数を減らす「減胎(減数)手術」について、諏訪マタニティークリニック(長野県)の根津八紘(やひろ)院長は29日、1986年に国内初の手術を手がけてから、これまで1600例を実施したと発表した。

 名古屋市で29日に開かれた日本受精着床学会学術講演会で発表した。

 手術は三つ子など多胎妊娠による母体へのリスクを減らすために行われる。だが、倫理的な問題も含めた深い議論が十分にされておらず、国や学会によるルールはない。諏訪マタニティークリニックのように手術の実施を公表している医療機関はほとんどなく、国内でどれぐらいの手術が行われているのか実態は分かっていない。根津院長は「産婦人科界や国の責任は大きい」と話す。

 諏訪マタニティークリニックは1986年に国内で初めてとなる減胎手術を実施。根津院長によると、今年8月までに計1625例の手術を行った。手術後の妊婦へのアンケートでは、97%が出産に至っているという。北海道から沖縄まで全国各地から妊婦が来院しており、「減胎手術は違法行為」と担当医に言われた人が後を絶たないという。

 手術を希望する妊婦の要望に…

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