第2次世界大戦の終戦から80年の夏を迎えました。同時に、ウクライナやガザでは戦闘の終わりが見えないままです。始まってしまった戦争は、どう終わるのでしょうか。どうしたら終わりと言えるのでしょうか。戦争の終結過程を分析する防衛研究所戦史研究センター国際紛争史研究室長の千々和泰明さんに聞きました。
――「終戦」とは、そもそも、どういう状態を指すのでしょうか。
関係国の間で、講和条約などが結ばれたときが「終戦」です。
軍事的敵対行為の休止は停戦や休戦と呼ばれますが、それだけでなく、領土や政治についても包括的に合意した状態を指します。
――日本では、8月15日が「終戦記念日」となっています。
厳密に言えば、8月15日は…