思春期の娘に、父親としてどう向き合えばいいのか。しかも、進学先が女子校だったら――。悩みつつ、つながりつつ、「娘の父親」を楽しむ姿を取材した。
まなviva!(学び場)
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サントリーホールで「第九」 娘と父が同じ舞台に
8日、江戸川女子中学・高校(東京都江戸川区)のホールに、ベートーベン「第九」を歌う声が響いていた。3月の演奏会に向けて練習に励んでいたのは、在校生や卒業生の父親ら約100人。「無理な音域は無理せず、ごまかして」。指導する佐野直樹教諭(65)の声に、笑い声が漏れた。
同校の第九は、高校1年生が女声合唱を、父親らが男声合唱を担うのが恒例だ。佐野教諭は「父と娘が同じ舞台に立つのは珍しい取り組み。互いに良い影響を及ぼしています」と話す。
演奏会は1994年に始まった。最初の10年ほどは生徒だけの女声合唱だったが、その後、父親らが加わって混声四部合唱になった。今年の会場は、国内外の名だたる音楽家たちが演奏することでも知られるサントリーホール(港区)だ。
練習の事務を担う世話人会の…