中国南部・広東省深圳市の深圳日本人学校に通う10歳の男児が男に襲われて死亡した事件を受けて、中国各地で子どもと暮らす日本人の保護者らに動揺と不安が広がっている。容疑者の男の動機が明らかにならない中で、わが子の安全のためにできる対策をとっている。
- 男児の死を悼む献花の「置き配」 中国当局の目を意識、葛藤する人々
- 一時帰国支援やカウンセリング窓口 中国進出の日系企業、男児死亡で
深圳日本人学校に2人の子どもが通う母親は20日、学校6階のホールにびっしりと並んだ献花の花束を見て、胸が張り裂けそうになった。「本当は入学式などで喜びの涙を流すような場所なのに」
子どもにはしっかりとお別れをしてほしいと思い、自身も花束を持っていった。だが、「花を持って外を歩くと目立つので怖い」とリスクを感じる保護者や子どもは少なくないという。
駐在員や家族の一時帰国支援などのケアに動く日系企業もある。だが母親は深圳に残りたいと思うし、子どもたちも「もっといたい」と即答してくれる。それでも安全面が気がかりだ。学校は週明けから当面オンライン授業を行うというが、通学再開のめどはたっていない。保護者や学校だけでなく、日本政府にも安全対策での支援を望んでいる。
同じ年頃の息子が目を真っ赤に…
「不安しかない。子どもを家…