カナダで難民認定を受けた日本人女性のカップル。彼女たちは日本でどんな経験をし、どんな思いで海を渡ったのか。
難民決定通知書や2人への取材によると、50代のハナさんは関西地方出身。女性であることの生きづらさを感じながら生きてきた。「跡継ぎ」を望んだ祖父はハナさんが男でなかったことに落胆。両親や親族からは結婚するよう求められた。職場ではセクハラを何度も受けた。性的指向を周囲に話してからも、心ない言葉を浴びせられることが続き、2009年には自殺をはかった。
- 日本人の同性カップル、カナダで難民認定 「迫害に根拠ある恐怖」
14年にエリさんと出会い、19年4月、同性婚を認めているカナダを旅行で訪れ、結婚の届け出をした。
帰国後の同年7月には、居住市にあった同性パートナーシップ制度を利用し、証明書を取得。「ふうふ」としての生活を始めようとした。
「借りられる家は少ない」制度で得られる法的保護は…
だが、2人で暮らす家を借り…