(29日、第107回全国高校野球選手権徳島大会決勝 鳴門4―0鳴門渦潮)
2年生が、揺らぎかけた鳴門の優位を確固たるものにした。
2―0で迎えた六回2死二塁。打席の3番・谷泰成には嫌な予感があった。打てなければ流れが相手に傾いてしまう――。
直前に、強烈なライナーを三塁手が好捕(記録は三邪直)。無死満塁を生かせなかった五回の攻撃も、頭をよぎる。だから、浮いたスライダーを必死の思いで引っ張った。左越えの適時二塁打に「いいところで、欲しかった結果が出せた」と塁上で派手なガッツポーズをして喜んだ。
決勝の1~4番が全員2年生という若いチームだ。谷は「人生でも最大の経験。甲子園を全力で楽しみたい」。