なごもっかの説明をする間宮静香さん=2025年5月2日午前9時29分、名古屋市東区、吉村美耶撮影

 「学校に行きたくない」「仲間に入れない」「このルール、おかしくない?」――。子どもたちの困り事に応じる名古屋市子どもの権利相談室「なごもっか」の開設から丸5年が経った。これまで1500件以上の相談に対応。「子ども自身がどうしたいか」を軸とした活動が全国から注目を集めている。悩みを抱えた子どもたちと向き合う時、何を大切にしているのか。子どもの権利擁護委員の間宮静香弁護士に聞いた。

 ――保護者から相談があった場合も、必ず子ども本人の気持ちを確認しているそうですね。

 実際に話してみると、保護者の思いと子どもの思いが違うことの方が多いくらいです。一番いやだと感じているところがずれていたり、保護者は不安に思う出来事でも、子どもにとっては受け流すことができることだったり。

 「私が思う解決が子どもにとっての解決なのだ」と無意識に思っている保護者も少なくないですが、大人主導で「解決」しても子どもにはモヤモヤが残るし、大げさにしたくなくてちょっと愚痴をこぼしただけなのに大問題に発展してしまえば、本当に困ったときにSOSが出せなくなるということにもつながってしまいます。

 子どもの問題の主人公は、子ども自身。「その子がどうしたいか」を中心に、相談対応の中でも子どもの権利を保障しながら活動しています。

子どもが話したくないときは?

 ――面談の際、子どもと保護…

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