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スマホのゲーム攻略サイトに表示される広告

 子ども向けのインターネットサイトにまで、成人向けの広告が入り込むようになった。この10年でネット広告の仕組みが大きく変わったことが影響しており、サイト側も性的な広告を排除する膨大なコストに頭を悩ませている。防ぐ方法はないのか。

「気軽に検索もさせられない」親の嘆き

 10歳から2歳まで3人の子を育てる香川県の30代の女性は、子どもに頼まれてゲームの攻略サイトをのぞき、驚いた。成人向けの電子コミックやゲームに誘導する広告が次々に表示されたからだ。

 胸や局部の直接的な描写は避けているものの、性的な場面だと一目で分かるイラストなどだ。明らかに未成年者とわかる人物が、性的対象として描かれていることもある。広告をブロックするアプリを使ってもすり抜けてしまい、「気軽に検索もさせられない」。

 書店やレンタルビデオ店であれば、各自治体の青少年保護条例で未成年に販売しないよう定められており、年齢ですみ分けるための「18禁」のコーナーがある。ネットでも同じように「ゾーニング」をしてほしいと、昨秋、オンライン署名サイト「change.org」で署名活動を始めた。「テレビや新聞などに比べて、ネットは基準が緩すぎる。自主規制のレベルを上げてほしい」。現在、約10万筆が集まっている。

事前チェックが困難な仕組み

 性的な広告が様々なサイトに表示されてしまう背景には、ネットならではの事情がある。

 以前は、新聞やテレビの広告…

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