20代女性へのストーカー規制法違反と殺人未遂の疑いで男(46)が大阪府警に逮捕された事件で、女性の自転車に子どもの見守りに使われるGPS発信機が取り付けられていたことが、捜査関係者への取材でわかった。

 男は「位置情報を取得していた」と供述しており、府警は男がGPSを悪用して女性につきまとい行為を繰り返していたとみて詳しく調べている。

 「誰かに階段から突き落とされた」。4月8日、女性が府内の交番を訪れた。

 女性に心当たりはなく、府警が交友関係を調べると、SNSで女性を何度も食事に誘い、一方的に好意を寄せている人物が浮上した。女性のアルバイト先の小売店に常連客として訪れていた自営業の三宅健史容疑者=堺市北区=だった。

子ども見守り用GPSを悪用か

 その後、警察官が女性の自宅やアルバイト先につきまとう三宅容疑者を複数回確認し、府警は同月、ストーカー規制法違反容疑で逮捕した。

 三宅容疑者のスマートフォンからはGPSの専用アプリが見つかり、事情を聴くと、女性の自転車にGPSを取り付けて位置情報を得ていたことを明かしたという。

女性の自宅やアルバイト先を

 2021年に改正ストーカー規制法が施行され、無断でGPS機器を取り付けたり、承諾なく位置情報を取得したりする行為が規制対象になった。

 三宅容疑者は今月19日に起訴された。起訴状によると、3月中旬ごろに駐輪場でGPSを女性の自転車に取り付け、4月8~24日に6回にわたり位置情報を取得したとされる。

 三宅容疑者は今月20日、女性を階段から落とした殺人未遂容疑で再逮捕された。「女性にSNSをブロックされ、腹が立った」と説明し、事件のことを供述した理由について、「好意を持つ女性が不安な気持ちでいるのを想像すると、話さないといけないと思った」とも述べたという。女性は腰や足を打撲する軽傷を負った。

今回の事件について、見守り用GPSサービス事業を展開する会社に受け止めを聞きました。専門家にはGPSを悪用したストーカー行為から身を守るための対策も聞いています。あわせて記事の後半でご紹介します。

 女性の自転車にはどのような…

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