林芳正官房長官は16日の記者会見で、超党派の地方議員でつくる団体が子育てと議員活動の両立に向けた要望書を政府に提出したことを受け、「(都道府県議会、市議会、町村議会の)三議長会と連携しながら必要な取り組みを進めていく」と述べた。
任意団体「子育て中の議員の活動を考える会」(発起人・小酒部さやか横浜市議)は15日、幼い子どもを抱える首都圏の地方議員を対象としたアンケート結果をもとに、柔軟な議員活動を可能とする全国統一のガイドラインの策定などを求める提言を政府や与野党に提出した。政府は岸田文雄首相が要望書を受け取った。アンケートでは、約9割の議員が政治活動や選挙との両立を「困難」と感じていた。
林氏は「地域の多様な民意を集約し、広い見地から地域社会のあり方を議論する役割を果たしていく上で、多様な人材が参画し、住民に開かれた議会の実現は重要だ」と指摘。総務省が育児や介護に携わる人たちの障壁を取り除くための議会運営の工夫について助言していることなどを紹介しつつ、さらに必要な取り組みを進める考えを示した。(笹川翔平)