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子育てとの両立がかなわず、正規の教員をやめた女性=2025年6月17日、本間ほのみ撮影

 「私には限界でした」

 2人の子どもを育てる中で正規の教員をやめた女性は、そう言った。生徒たちに向き合おうと熱心に仕事をする一方、わが子にも寄り添おうと心を砕いていた。勤務時間を短くするなどして、夫と協力しながら両立を目指したが、退職を決断した。

 7月から8月にかけて、朝日新聞教育面やデジタル版で掲載した連載「子育て教員のリアル」の取材の時のことだ。連載では、子育てと両立しながら働く教員や働き方改革に取り組む管理職らの姿に迫った。

  • 【連載初回】3時間睡眠で続けた教員、女性はやめた 「家族を大事にできない」

 子どもを寝かしつけた深夜に再び出勤して仕事をしていた男性や、同僚の目を気にしながら育休を取得した男性、育休などによる欠員に悩む校長らを取り上げた。

 掲載後、現役の教員や元教員…

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