三重県内初となる県立夜間中学「みえ四葉ケ咲中学校」(津市柳山津興)が15日、開校した。義務教育を十分に受けられなかった人、日本語を学ぶ機会が少ない外国出身の人、不登校経験のある中学生。それぞれが「学びたい」という気持ちを胸に、新たな一歩を踏み出した。
「どうか自分のペースで自分のままで安心してここに居てください。この学校が学びの連鎖を生み、穏やかで温かくて、未来へつながっていくことを心から願っています」。この日夕方、開校式で、前田亜弓校長(52)は呼びかけた。
入校生代表の川口佳奈枝さん(29)は親から学ぶ機会を奪われたという。「私がこの一歩を踏み出した理由は、ただ普通になりたいと思ったからです。生まれてから26歳までの間、学校というものに通ったことがありませんでした」と述べ、「学習や部活や遠足、他の生徒たちとの交流にも積極的に参加していきたい」と入学の喜びを語った。
84歳までの70人学ぶ 外国籍の12人も
県立みえ夢学園高の敷地内に…