ICT支援員が勤務する部屋には、鹿児島市内の市立学校でネットワークのトラブル発生を地図上で把握する監視システムがある。「トラブルが起きると、内容に応じて緑色が黄色や赤色に変わり、瞬時に対応できるようになった」と説明する鹿児島市教育委員会の木田博教育DX担当部長=2025年5月19日午前10時35分、鹿児島市山下町、前田伸也撮影

 学校のICT環境を促すために、文部科学省は4校にICT支援員1人を置くことを基準にする。だが、これを満たす自治体は半数にとどまり、地域差は大きい。

 5月中旬、鹿児島市教育委員会の学校ICT推進センターの固定電話が断続的に鳴った。4人の女性が受話器を取ってはパソコンを凝視し、アドバイスする。センターに常駐するICT支援員たちだ。

 「アカウントはわかりますか」。市内の小学校の教頭からの電話の応対をする支援員の山下美智乃さんが尋ねた。山下さんは企業の社内システムエンジニア(SE)から転職して6年目だ。

遠隔で操作し5分で問題解決

 「保護者がパスワードを入れ…

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