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熊本大教授の坂下玲子さん

 国が進めている公立中学校の「部活動の地域移行」。休日活動の移行を本格的にスタートして4月から3年目に入る。そんな中、熊本市はこれからも学校部活動を続けていく方針だ。市の部活動改革検討委員会の委員長を務めた熊本大の坂下玲子教授にその背景と、どんな部活動改革を目指すのかを聞いた。

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 熊本市は先日、これからも学校部活動を続けていく方針の素案を公表しました。私が委員長を務めた部活動改革検討委員会の、昨春の答申を受けたものです。

 答申では、継続を求める背景として「学校部活動の教育的意義」と「地域の受け皿の確保が見通せない状況」を挙げました。

 教育界やスポーツ・文化の関係団体、保護者から出た委員たちは、立場は違えど、教育的意義を大事に考えました。

 部活動には、成長の著しい時期に仲間と自発的に活動し、自己肯定感や責任感、連帯感を育む機会としての意義があることを確認し、それを減らしたくない、というのが私たち委員の思いでした。むしろこの機会に、自分の好きなことを見つけ、打ち込む中学生を増やせる改革につなげたいのです。

 地域移行すると、意欲があり…

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