大阪の四天王寺大学と太子町、プロスポーツチームの3者が連携し、大学生が学生時代に力を入れたこととしてアピールできる「ガクチカ」を提供する取り組みを進めている。学生が試合の来場者を増やすアイデアを出し、町のアピールにもつながるという3者それぞれに利点がある事業だ。
事業名は「ガクチカクラブ」。初めて実施した2023年は、サッカーJ3のFC大阪の試合のうち、町民の無料招待などがある「太子町民応援デー」の来場者を増やすことに取り組んだ。
同大の学生が町職員や各チームのスタッフと一緒に知恵をしぼり、町内のダンスチームにハーフタイムに踊ってもらったり、ネットテレビでアピールしたりした。すると、22年に34人だった応援デーへの来場者は、23年は274人に増えた。
24年はバスケットボールBリーグ1部の大阪エヴェッサの応援デーで、町内の風景写真を展示するブースを設けるなどし、今年は6人の学生がFC大阪が8月に開く応援デーで来場者300人をめざす。
5月下旬の活動開始時にFC大阪の近藤祐輔社長から「観客は選手のモチベーションになる」との期待を受け、同大社会学部2回生の勝田大輝さんは、「知識を最大限に生かし、目標が実現できるよう努力したい」と抱負を述べた。