2025年の「ガクチカクラブ」に参加する勝田大輝さん(中央)と、FC大阪の近藤祐輔社長(左)、太子町の田中祐二町長=2025年5月22日午前10時31分、大阪府東大阪市の花園ラグビー場、前田智撮影

 大阪の四天王寺大学と太子町、プロスポーツチームの3者が連携し、大学生が学生時代に力を入れたこととしてアピールできる「ガクチカ」を提供する取り組みを進めている。学生が試合の来場者を増やすアイデアを出し、町のアピールにもつながるという3者それぞれに利点がある事業だ。

 事業名は「ガクチカクラブ」。初めて実施した2023年は、サッカーJ3のFC大阪の試合のうち、町民の無料招待などがある「太子町民応援デー」の来場者を増やすことに取り組んだ。

 同大の学生が町職員や各チームのスタッフと一緒に知恵をしぼり、町内のダンスチームにハーフタイムに踊ってもらったり、ネットテレビでアピールしたりした。すると、22年に34人だった応援デーへの来場者は、23年は274人に増えた。

 24年はバスケットボールBリーグ1部の大阪エヴェッサの応援デーで、町内の風景写真を展示するブースを設けるなどし、今年は6人の学生がFC大阪が8月に開く応援デーで来場者300人をめざす。

 5月下旬の活動開始時にFC大阪の近藤祐輔社長から「観客は選手のモチベーションになる」との期待を受け、同大社会学部2回生の勝田大輝さんは、「知識を最大限に生かし、目標が実現できるよう努力したい」と抱負を述べた。

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