年末の決着をめざし、さまざまな「年収の壁」の議論が進んでいます。働く学生やパートの人らにとっての具体的なハードルは何なのでしょうか。「103万円」や「106万円」の壁などから考えてみます。
- 【そもそも解説】「103万円」だけじゃない…六つの年収の壁とは?
東京都内のファミリーレストラン「ガスト」でアルバイトをしている大学4年生、平井結芽(ゆめ)さん(22)はスマートフォンの画面を見せながらこう話す。
「もう100万円を超えてしまって、危ない状況。9月からはほとんど働いていません」
103万円超え、父から「気をつけて」
大学2年の春からアルバイトを始め、最初の年はもう一つのバイト先と合わせて週6日ほど働き、年収96万円だった。だが、最低賃金の上昇とともに時給が上がり、大学3年の時には103万円を超えてしまった。年収が103万円を超えると、父親の扶養から外れ、父親の手取りが減ってしまう。
「父からは『今年は本当に気…