岐阜県産米粉の消費を拡大しようと、東海学院大学(各務原市)が企業と連携し、新商品の開発を進めている。20日には、管理栄養学科の学生たちが考案した米粉を使った料理やスイーツなどの試食会があった。今後も、企業のアドバイスを受けながら、10月の販売開始を目指すという。
県が東海学院大に依頼し、この取り組みは進んでいる。県農産園芸課によると、県内での米粉用の米の作付面積は2021年度が48ヘクタール。22年度が58ヘクタール、23年度が65ヘクタールと年々増えている。新商品の開発により、消費の拡大を図り、栽培面積を広げる狙いがあるという。
管理栄養士を目指す学生たちは、米粉特有のもちもちとした食感や甘み、栄養価などを意識してレシピを考案。食材には地元特産の美濃白川茶や飛驒・美濃伝統野菜の「沢あざみ」などを使っている。
20日の試食会では、串に刺した3色ういろうや韓国料理「ヤンニョムチキン」、ニョッキのスープ、レモンチーズケーキなど多彩なメニューが並んだ。
試食した学生食堂を運営する企業の担当者は「たくさんのアイデアが詰まり、レシピの多さに驚いた。どれもおいしく、小麦アレルギーの人のためにもぜひ商品化を検討したい」と話した。
学生たちは、参加企業などから意見を聞きながら改良やアレンジを加え、9月13日に完成報告会を開く。10月26~27日にある県農業フェスティバルなどのイベントで販売を始める予定だ。(松永佳伸)