日本学術会議を特殊法人化する日本学術会議法案が28日、参院で審議入りした。野党側は、新法人の独立性が担保されず、「学問の自由」への国の介入につながる懸念があると指摘。会員の解任をめぐる規定も議論となった。
法案は、国の機関である学術会議を来年10月に特殊法人化し、首相による会員の任命を廃止する一方、業務内容を監査するため首相が任命する「監事」を新たに置くことを柱とする。13日に自民党、公明党、日本維新の会などの賛成多数で衆院を通過した。
28日の参院本会議で立憲民主党の石川大我氏は、独立性を示す文言を「法案に記述すべきだ」と指摘。坂井学・内閣府特命担当相は「独立した法人になること自体が、国から独立することを明らかにしている」と述べて、文言は不要との考えを改めて示した。立憲は参院審議を通じて法案の修正を目指す構えだ。
衆院の審議では、新たに設け…
