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日本IBMに対する救済命令について会見する労働組合関係者や弁護士ら=2024年3月18日、東京都千代田区、宮川純一撮影

 正社員より定年後再雇用社員が低賃金にある待遇差について、会社に「具体的に説明する」ことなどを求めた救済命令が今年3月、東京都労働委員会から出された。会社に待遇差の説明を求めた判断は珍しいという。会社側は再審査を申し立てているが、中央労働委員会の判断が注目される。

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 命令を受けたのは日本IBM。同社の社員らで作る労働組合「日本金属製造情報通信労組(JMITU)」によると、60歳以降も勤務を希望する場合、「シニア契約社員」として再雇用される。ただ、賃金は正社員の2割程度の月17万円に減ってしまうため、労組が改善を求めてきた。

 しかし、日本IBMは、待遇差について「業務の重要度・困難度を勘案して決定している」「プログラムの中で決まっている」と繰り返すばかり。労組側は「十分な説明を得られず、交渉ができない」などとして、2020年11月に都労委に救済を申し立てた。

 都労委の命令書では、会社の…

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