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退団会見で語る星組トップスターの礼真琴さん=2024年9月24日、大阪市北区、滝沢美穂子撮影
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 来年8月の退団を発表した宝塚歌劇団星組トップスターの礼真琴さんが9月24日、大阪市内で記者会見した。「ずっと星組で過ごし、先輩方からたくさん学び、仲間といる大切さ、お客さまが応援してくださるありがたさを感じた。(退団の)最後の日まで、宝塚歌劇に情熱を注いでいきます」と述べた。

 礼さんは2009年、95期の首席で入団した。星組に配属となり、ずば抜けた歌唱力やダンス、演技で魅了。情熱にあふれ、高みを目指して舞台で躍動する姿は宝塚スターの象徴ともいえる存在となった。

 19年に星組トップスターに就任。「ロミオとジュリエット」「王家に捧ぐ歌」と名作の再演を成功に導いた。23年、「1789―バスティーユの恋人たち―」再演後、コンディションを整えるために休養。大ヒットしたインド映画「RRR」の舞台化で今年の年明けに復帰し、熱演を続けてきた。

 トップスター時代はコロナ禍に直面した。公演が相次いで中止となる中、星組を引っ張ってきた。来年1月は現役のタカラジェンヌで3人目となる日本武道館コンサートが控える。

 退団公演は来年4月に宝塚大劇場で始まる「阿修羅城の瞳」「エスペラント!」。「阿修羅城の瞳」は劇団☆新感線の代表作の一つで、初のコラボレーションとなる。8月10日の東京宝塚劇場公演千秋楽をもって退団する。

 主な一問一答は次の通り。

 ――退団を決めた時期は。星組のみなさんや相手役の舞空瞳さんにどう伝えたか。

 決意した瞬間は実感がなく、主演の立場に就任させていただいてから常に「卒業」という言葉はかたすみにありました。トップお披露目公演の途中でコロナ禍になってしまって、公演が止まって。いま、こうしてやっとお客さまとふれ合える公演を完走できる状態になった時、宝塚歌劇110周年という年を全うしてから卒業したいという思いに自然に変わっていきました。

 今の公演の前楽の日(9月21日)、組のみんなに伝えました。武道館公演の発表もあって、組のみんなはうすうすわかってくれていた。みんな静かに真剣にかみしめるように聞いてくれていた。

 舞空瞳には、この公演の稽古が始まってすぐに伝えました。彼女の卒業公演でもあったので、お互いに何ができるか、星組に何を残していけるか、2人で話し合いました。卒業の時期は別にはなりましたが、2人で決めたゴールがこれでよかった、私たちのベストだったと思っていただけるように精いっぱいがんばろうと。

 ――2019年にトップになってから6年近くの在任期間になる。振り返ってどうだったか。

 トップになって、自分なりに…

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