お祝い会であいさつする小島喜久夫さん(左)と妻の麗子さん=2024年9月20日、札幌市北区、上保晃平撮影

 旧優生保護法(1948~96年)を違憲とした7月の最高裁判決をめぐり、勝訴した原告の小島喜久夫さん(83)=札幌市=が20日、市内でお祝い会を開いた。小島さんは「提訴から苦しい6年間だった。高齢だから何度もやめようと思った。妻も一緒にやってくれて、みなさんが励ましてくれたからこの裁判をたたかえた」と話し、弁護団や支援者らに感謝した。

 19歳で不妊手術を強いられた小島さんは、妻の麗子さんと結婚してからもそのことを明かせないでいた。2018年に宮城県内の女性が国に慰謝料などを求める訴訟を起こしたのを機に、被害を麗子さんに告白。「他にも被害者が一人でも多く出てきてくれたら」と、全国で初めて実名を公表して提訴した。

 小島さんは、麗子さんと温泉旅行をしながら、全国で講演活動などを続けていきたいという。(上保晃平)

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