実態解明もおざなり。幕引きを印象づけるための再発防止策も骨抜き――。自民党の派閥による裏金事件と、その後の対応から浮かぶのは党全体の「総無責任体質」と、国民の政治不信を直視しない姿勢だ。
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- 検察側、裏金づくりの「起源」は明かさず 自民裏金問題の初公判
安倍派の会計責任者の初公判を翌日に控えた9日夜。同派の元最高幹部として、1年間の「党員の資格停止」の処分を受けた下村博文・元文部科学相は東京・築地の日本料理店にいた。
同派最高顧問の衛藤征士郎・元衆院副議長ら十数人の安倍派議員の集まりだった。衛藤氏は「仲間はお互いに連携し、助け合わないといけない」と結束の必要性を語る。
党幹部は安倍派議員の様子に…