選択的夫婦別姓を導入するための立憲民主党と国民民主党の各法案と、旧姓の通称使用を法制化する日本維新の会の法案に対する初質疑が4日、衆院法務委員会で行われた。衆院で28年ぶりとなる導入法案の質疑は、選択的別姓の導入が実現できない政治状況を浮き彫りにした。
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「法案が通ると、社会全体が別姓になるとの認識を持つ方もいるかもしれない」。立憲案の提出者として答弁に立った黒岩宇洋(たかひろ)氏はそう述べ、選択的別姓制度への誤解を解くことに注力した。
今と同じ夫婦同姓を選ぶことも可能で、子の姓はきょうだい間で統一され、親子は同じ戸籍に入る想定だと説明した。
立憲「維新案、事態がより複雑化」
立憲は質疑で、維新案への疑問を相次いで提起した。維新案では、夫婦同姓を維持し、届け出があれば旧姓を戸籍に記載する。維新側の答弁によると、身分証などに戸籍記載の通称を単独で記すことも、戸籍に記載していない通称を併記することも可能という。
立憲の篠田奈保子氏は「戸籍…