捜査本部がある宮城県警岩沼署=宮城県岩沼市末広

 宮城県岩沼市の海岸で13日、仙台市の保育士、行仕(ぎょうじ)由佳さん(35)が刺殺されて見つかった事件で、県警捜査本部は26日、岩沼市土ケ崎4丁目、職業不詳佐藤蓮真(れんま)容疑者(21)を死体遺棄の疑いで逮捕し、発表した。

 発表によると、佐藤容疑者は12日午後7時40分~8時45分ごろ、岩沼市下野郷の砂浜で、行仕さんの遺体を遺棄した疑いがある。

 行仕さんの遺体が見つかったのは13日午前。自宅から約14キロ離れた海岸で「人が倒れている」と通行人から110番通報があり、岩沼署員が駆けつけたが、その場で死亡が確認された。

 司法解剖の結果、行仕さんの死因は、胸や腹を数カ所刺されたことによる失血死だった。刺し傷のうち、1カ所は心臓まで達しており、致命傷になったとみられる。

 行仕さんは12日、勤務先の仙台市内の保育施設に出勤。帰宅後の夕方に「職場に忘れ物を取りに行く」と家族に伝え、1人で外出したまま行方不明になった。家族から連絡を受けた別の親族が12日夜、行仕さんのスマートフォンに電話したが、つながらなかった。13日午前、親族が行方不明者届を県警に提出した。

 県警は14日、現場の状況などから殺人・死体遺棄事件と断定し、捜査本部を設置。捜査本部はこれまで、行仕さんのスマートフォンや財布などの所持品、凶器は見つかっていないとしていた。

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