今年も3月を迎え、宮城県の女川町に行ってきました。震災の翌年から始まった「女川復幸祭」は「おながわ春のまつり」と名前を変えて今も続いており、私はその初回から参加させてもらっています。
祭り前日に実行委員会の面々と酒を酌み交わし、祭りが終われば打ち上げに参加して毎年、いろんな話を聞いています。
「3月11日が近づくとテレビを見なくなるんですよ」。10年以上経っても悲惨な出来事を相変わらず振り返り、「悲しみはまだ癒えない」という論調で寄り添う姿勢を画面から押し付けてくる。「忘れたいのに、なぜ思い出させるんでしょうか？」
10年以上経てば、当時は言…
