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【動画】ロープが切れ、バラバラになったいかだ=気仙沼市民撮影

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気仙沼大島と唐桑半島の間の海域に浮かぶカキの養殖いかだは、津波に流され海中に沈んでいるものもあった=2025年7月30日午後2時、宮城県気仙沼市の気仙沼湾、福留庸友撮影
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 東北最大の有人島「気仙沼大島」(宮城県)の周囲の海は、日本有数のカキの養殖場として知られる。ロシア・カムチャツカ半島付近を震源とする地震で、津波が30日、この地域にも押し寄せた。カキを育てるために使ういかだが壊れ、一部が消えた。津波による被害とみられる。

 気仙沼大島に住むカキ養殖漁師の小松凉太さん(26)は正午頃、津波の被害が気になり養殖いかだが眺められる気仙沼大島大橋に向かった。橋の上からは、いつもと全く違う風景が目に飛び込んできた。

 整然と直線に並んでいるはずの漁師仲間の養殖いかだの列は乱れ、一部は縦に立つような状態で海に引きずり込まれていった。いかだの数を数えると5基ほど少ない。完全に海にのみ込まれたものもある。それまで半信半疑だったが、「津波が来ている」と確信した。

 海水面だけ変化が起こる波と違って、津波は海中にも潮の流れが出る。「今年の秋や冬に収穫予定だったカキが大きく育ったいかだが、津波の力を受け、沈んだり流されたりしたのでは」と予想する。1基のいかだで約2万5千個のカキを育てているという。

東日本大震災後、ゼロから復旧

 気仙沼湾に浮かぶ養殖いかだ…

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