家畜向けのオンライン診療が、北海道内全域で順次始まっている。慢性的な獣医師不足に加えて、広い道内では移動に時間がかかり、獣医師の負担が大きくなっている。オンライン診療の普及で、獣医師の負担を減らせるほか、病気やけがの早期発見につながるという。
「食欲不振とのことですが、(牛の)顔を見せてください」
6月下旬、江別市の町村農場で、報道向けにオンライン診療の実演が行われた。牛は食欲不振の症状があり、その日の朝に測定した熱は38.6度の想定。獣医師は、タブレット上に映し出された牛の顔や体全体を見たうえで、「それほど重症ではないと思う。薬を送るので、投薬で様子を見てください」と診断した。
家畜向けの遠隔診療システム…