第65回北陸吹奏楽コンクール(北陸吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)は12日、石川県金沢市の金沢歌劇座で最終日の演奏があった。北陸3県から大編成の高校A部門に13校、小編成の高校B部門に10校が出場し、高校Aで富山商、金沢学院大付(石川)、高校Bで福井商、新湊(富山)、富山南が北陸代表に選ばれた。
高校Aの代表校は10月20日に宇都宮市で開かれる第72回全日本吹奏楽コンクール、高校Bの代表校は10月13日に水戸市で開かれる第24回東日本学校吹奏楽大会に出場する。
- 福野、庄西が全国大会へ「夢にまで見た」北陸吹奏楽コンクール中学A
結果は次の通り。(演奏順、◎は北陸代表)
高校A【金賞】小松市立(石川)、小松明峰(石川)、金沢龍谷(石川)、◎富山商、◎金沢学院大付(石川)【銀賞】武生商工(福井)、高岡商(富山)、福井工大福井、富山工、北陸(福井)、遊学館(石川)【銅賞】砺波(富山)、金津(福井)
高校B【金賞】南砺福野(富山)、◎福井商、三国(福井)、◎新湊(富山)、◎富山南、敦賀(福井)【銀賞】片山学園中・高(富山)、日本航空石川【銅賞】鵬学園(石川)、金沢市工(石川)
高校A・B、各校の演奏レビューと喜びの声
秋の「全国」と「東日本」への出場をかけた北陸大会の舞台に立った高校生たちは、「この夏」に懸けて磨いた表現力で、観客の心に音楽を響かせた。
高校Aの出演順1番で、スケールの大きな演奏を聴かせたのは砺波(富山)。自由曲「マゼランの未知なる大陸への挑戦」で、サックスや木管低音が厚みのある音を響かせた。
2人のトランペットの美しい音色が際立ち、銅賞となった。
小松市立(石川)は、課題曲Ⅱでフレーズの閉じ方や次のフレーズに移行していく動きを丁寧に演奏した。
自由曲「吹奏楽のための風景詩『陽(ひ)が昇るとき』」では、フォルテでも音が荒れない端正な響きが印象的で、金賞に輝いた。
続く武生商工(福井)のモットーは「ライブ感のある楽しい演奏」。毎年、個性的な海外作曲家の作品に取り組んでいる。この日の自由曲には、ジャズの要素がふんだんに盛り込まれた「ドープ」を選んだ。
舞台の真ん中にはドラムセット。ソプラノサックスとトランペットの音色が溶け合うメロディーに合わせ、仲下花さん(3年)がアクセントの利いたリズムを打ち込んだ。
最後には華麗なソロ。楽譜には「ロングタイムソロ」としか書かれておらず、みんなで考えた。仲下さんは「いろんな人の思いをのせて、かっこよく思い切りたたいた」と満面の笑みだった。
結果は銀賞。部長の高橋すみ…