最高裁の裁判官を務めた弁護士の千葉勝美さん=2024年10月2日、東京都千代田区、遠藤隆史撮影

 衆院選に合わせて行われる国民審査は、最高裁裁判官がその役職にふさわしいかを有権者がチェックする制度だ。ただ、最高裁との接点が少ない大半の有権者は、何をもとに投票すればいいのか。審査された経験をもつ元最高裁裁判官の2人に、投票の参考になるポイントを聞いた。

  • 2024年最高裁判所裁判官国民審査の特集ページはこちら

 裁判官としてキャリアを重ね、2009~16年に最高裁裁判官を務めた千葉勝美さん(78)は「裁判官は、各世帯に配布される審査公報や報道機関のアンケートへの回答を一生懸命書いている。まずはそれをよく読んでほしい」と話す。

 最高裁事務総局で秘書・広報課長を務めた際、審査対象の裁判官がアンケートに頭を悩ませる様子を間近で見て「こんなに熱心に考えるのか」と驚いた。自らも12年に審査される立場になり、気持ちがよくわかったという。「国民の皆さんに最高裁の裁判官について知ってもらう貴重な機会。少しでも自分のことを伝えたい、と思って真剣に取り組みました」

解職されなくても×印は重い

 ただ、今回が26回目となる…

共有
Exit mobile version