千島列島北部のパラムシル島(幌筵島)は、7月30日にカムチャツカ半島沖で起きたマグニチュード(M)8・8の巨大地震で大きな被害を受けた。復興状況をロシアの報道などで追うと、いろいろ気になる出来事が目についたので紹介したい。
定住人口が2300人ほどの島の中心都市セベロクリリスクの港や海岸には、最大で高さ7メートルの大津波が襲った。漁船が陸に打ち上げられ、水産加工場の設備や倉庫類なども激しく損壊した。
それでも人的な被害が出なかったのは、旧ソ連時代の1952年に町を襲った大津波の経験が大きい。やはりカムチャツカ沖が震源のマグニチュード9の超巨大地震によるもので、当時は沿岸にあった市街地を壊滅させ、2300人以上が死亡した。
その後、学校などの公共施設や住宅は海抜18メートル以上の高所に建てられるようになり、今回の大津波の被害を防いだ。津波警報が整備され、地震発生時に港にいた約300人の人々も、早々に高台へと避難した。
とはいえ、地区の病院は地震による被害で一部しか使用できず、移動式テントに小児科医らを配属し、患者を受け入れている。被害調査をした76棟の住宅アパートのうち40棟で、冬の到来までに屋根や暖房の修理が必要だとわかった。
さらに深刻な問題がある。住…