第50期棋王戦五番勝負第1局に臨む藤井聡太棋王(右)と、挑戦者の増田康宏八段=2025年2月2日午前、高知市、日本将棋連盟提供

 将棋の藤井聡太棋王(22)=名人・竜王・王位・王座・王将・棋聖と合わせ七冠=に増田康宏八段(27)が挑戦する第50期棋王戦五番勝負(共同通信社主催)の第1局が2日、高知市の「高知市文化プラザかるぽーと」で指され、藤井棋王が127手で勝った。棋王戦3連覇に向け、好スタートを切った。第2局は22日、金沢市の「北國新聞会館」で指される。

 本局は開幕戦なので、対局開始前に「振り駒」が行われた結果、先手番は藤井棋王に決まった。戦型は「角換わり」に。形勢は微差で推移し、終盤で二転三転したが、藤井棋王がリードを奪い、勝ちきった。

 増田八段はタイトル初挑戦での奪取を目指す。

 勝った藤井棋王は「桂を取られる形になってからは、少し苦しめになってしまっていたと思うので、その手前でもう少し工夫が必要だったかなという気がします。(藤井棋王自身は高知でのタイトル戦は初めてだったが)食事やとおやつもおいしくいただきましたし、高知(でのタイトル戦の)対局もすごく久しぶりだったんですけれど、対局場の設営などもすごく丁寧にやっていただいて、集中して対局ができたかなと感じています。本局は時間配分も含めて、いろいろ課題が残るところもあったかなということを感じているので、その辺りをしっかり振り返って第2局以降に生かしていければと思っています」などと話した。

 敗れた増田八段は「中盤ぐらいまでは、かなり戦えてるのかなと思ったんですけど、終盤は差がついてしまったんで。藤井棋王との差を感じました。(初めてのタイトル戦で高知対局だったが)前夜祭や、高知のホテルの方たちや高知の方たちも、すごく優しく接してくださっていて、自分としてはとても気持ち良く将棋を指すことが出来て、感謝しています。終盤で差を感じるので、(第2局まで)ちょっと期間が空くので、その差を埋められたらいいかなとは思っています」などと話した。

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