日本将棋連盟の清水市代新会長=2025年6月6日午後7時53分、東京都渋谷区の将棋会館、北野新太撮影

 日本将棋連盟の新会長に清水市代女流七段(56)が就任した。女性として初の連盟会長となる。数々の女流タイトルを獲得してきた女流棋士の第一人者が、藤井聡太名人・竜王(22)らの活躍に沸く将棋界を率いることになった。

  • 清水市代女流七段が女性初の将棋連盟会長に 羽生善治前会長の後任

 今年4月、羽生善治前会長(54)が1期2年での退任を表明。後任として、常務理事としての8年の実績や女性活躍を推進する時代背景が考慮され、清水新会長に白羽の矢が立てられた。連盟関係者によると、羽生前会長の後押しもあったという。

 この日は連盟の通常総会が都内で開催され、清水新会長の5期目の常勤理事就任が承認された。さらに新理事らによる理事会の互選によって新会長に選出された。

 会見に臨んだ清水新会長は「身に余る大役ですが、受けさせていただこうと思いました。今後のテーマを『継承』と『挑戦』としていますが、将棋連盟が私を選んでいただいたことが挑戦だと思っております。カリスマ性があるわけでもなく、社交的にゴルフができるわけでもない。皆さんと一緒に進んでいきたい」と抱負を述べた。

【動画】記者会見の動画

 将棋のプロは、養成機関の「奨励会」を卒業してなれる「棋士」と、別制度で女性のみがなれる「女流棋士」とがある。今年で創立101年を数える連盟だが、今までに「女性棋士」は1人も誕生していない。こうした事情もあり、過去の会長は全て男性だった。

 転機となったのが、2011…

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