日本将棋連盟会長の清水市代女流七段(56)が4日、東京都渋谷区の将棋会館で指された第5期女流順位戦(ヒューリック主催)C級の最終8回戦で山口恵梨子女流三段(33)に103手で勝ち、最終成績を7勝1敗としてB級への昇級を決めた。

 後手・山口女流三段のゴキゲン中飛車に対し、超速▲3七銀で対抗した一局。清水女流七段は角を初形から▲7七角~▲5九角~▲2六角と転回する「三手角」の積極策を採った。

 右辺で戦いになり、互いに馬を作る展開の渦中で機敏に指した▲9五歩の端攻めが奏功。終盤は堅牢な後手陣を攻略して勝利した。

女流順位戦B級への昇級を決めた清水市代女流七段=2025年7月4日午後2時51分、東京都渋谷区の将棋会館、北野新太撮影

 先月6日に羽生善治前会長(54)の後を継いで連盟会長に就任したばかりだが、早くも二刀流のプレーヤーとして結果を出した形となった。

 2020年度に創設された女流順位戦は女流最高位「白玲」につながる棋戦で、会長にとっては自ら連盟常務理事として新設に尽力した経緯がある。第2期からC級に参加してきたが、4期目にしてようやく初昇級を果たした。C級は全4階級の上から3番目。今期は20人が参加し、昇級者はわずか3人。清水女流七段の他に中村真梨花女流四段(38)と小高佐季子女流初段(23)がいずれも7勝1敗で昇級を決めた。

 局後の質疑は以下の通り。

 ――山口さんのゴキゲン中飛…

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