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 文部科学相の諮問を受け、中央教育審議会の特別部会で議論が白熱している次期学習指導要領改訂。2030年度にも導入される改革の大きな柱の一つは、学校や教育委員会が行う教育課程・カリキュラム編成の柔軟化だ。小学校の1コマを45分から40分に減らして午前5時間制にするなど、様々な先行実践の現場には、全国から視察が相次ぐ。問われる学校の主体性とは――。

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午後の授業で、体育館で体を動かす子どもたち=2024年10月29日、東京都目黒区立鷹番小学校、宮坂麻子撮影

 東京都目黒区立鷹番小学校。昨秋、火曜の午後に訪ねると、5年生の全3学級が担任らと体育館に集まり、「サークル鬼ごっこ」や「人間知恵の輪」「ぐるっとジャンケン」などで、楽しそうに体を動かしていた。

 体を思い切り動かして遊ぶ機会が少ない都会の児童らの体力向上につなげる20分間の「パワーアップタイム」だ。

 目黒区では、2019年度から文部科学省の研究開発学校として、小学校の単位授業時間を1コマ45分から40分に5分ずつ減らし、午前5時間制とする取り組みを広げてきた。

 今年度は全22の小学校が実施。年間の総授業時数1015時間(高学年の例)×削減5分で生み出された約130コマの「余白時間」の使い方は、各学校の創意工夫に任される。

 特色ある教育として、探究活…

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