チャイルドシートを使う子どもの身長の「推奨目安」について、一般社団法人日本自動車連盟(JAF)は12日から、これまでより10センチ引き上げ「150センチ未満」にする。秋の行楽シーズンを前に、保護者や小柄な大人はどう対応すればいいのか。
「関連商品の売り上げは昨年の約2倍になっている」。カー用品専門店を展開するオートバックスセブンでは、JAFの新方針などを受け、店舗への問い合わせが増えているという。
道路交通法では、6歳未満の子どものチャイルドシート使用を義務づけ、守らないと違反点数が1点加算される。
ただ、6歳以上でもシートベルトを使って正しいベルトの位置からずれると、肩ベルトが首に掛かったり、腰のベルトが骨盤でなく腹にあたったりして、そのまま衝撃を受けると首や内臓を傷つける場合もあることがわかっていた。
全国でロードサービス事業を展開するJAFでは、交通安全の啓発活動なども行っている。担当者は、引き上げの理由を「子どもの体格によってはシートベルトが十分な効果を発揮できない場合がある」と説明する。
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チャイルドシートは身長を目安に、製品自体にベルトがついた「乳児用」や「幼児用」、車のシートベルトを使う「学童用」(ジュニアシート)がある。
だが、交通安全を推進する団体や企業によって使うべき目安は、135~150センチと幅があった。例えば、自動車メーカーらの業界団体である日本自動車工業会では、車両開発の際に使う成人ダミーの最小身長などを根拠に、2013年からジュニアシート使用の目安を150センチ未満としていた。
目安にばらつきがあることで「わかりにくい」という声があり、JAFは昨年から各団体などと協議していたといい、今回の引き上げを決めた。
いま一度見直しを 5歳でも約半数が未着用
だが、一般に乳児以外ではチ…