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小室哲哉さん=2025年5月29日午後2時57分、東京都港区、照井琢見撮影
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 音楽プロデューサーの小室哲哉さんが、スマホの縦型画面で見るショートドラマをプロデュースする。落ちぶれた元作曲家と地下アイドルが主人公で、秋ごろの配信を目指すという。動画配信サービス「DMM TV」を運営するDMM.comが2日、発表した。

 DMM TVは同日から、ショートドラマを配信するサービス「DMMショート」を開始。オリジナル作品を含めて年間約100作品計3千話を配信する計画だ。小室さんが手がけるのは、そのうちの一つとなる。

 なぜ、ショートドラマのプロデュースを引き受けることにしたのか。小室さんは5月29日に東京都内であった記者会見で、理由を明かした。

 「35年以上ずっと、映像と音楽のタイアップの仕事をやってきました。『ドラマに寄せる』ことを何十年とやってきて、今回はドラマと一緒にゼロからやれることに興味をひかれた」

 ドラマは1話3分程度。「僕たちが作ってきたミュージックビデオはだいたい3分。尺感的にも、すごく分かるなあと思いました」

 制作中のドラマは、こんな物語だそうだ。

 かつてCMソング界を席巻したが、孤独な日々を送る元作曲家・音部。家族にも社会にも見放されながら歌う少女・愛子と出会い、失っていた情熱を呼び起こされる。

 音部は愛子の才能を信じ、地下アイドル業界に飛び込む。しかしそこは搾取、ハラスメント、暴力がはびこる過酷な世界だった。

 そんな中、いじめを受けていたルカ、夢をあきらめた元格闘家のアイベリーが仲間に加わり、3人組のユニット「オーバルシステム」を結成。

 音楽の力ではい上がり、希望を取り戻していく「逆襲のサクセスストーリー」を描く構想だという。

 小室さんは、こう意気込んだ。「時代が変わって、自分ってもう古いのかな。でも、もうちょっとやれるかな、みたいな気持ちも反映させてみたい」

 小室さんのリアルな感情も織り交ぜた物語になりそうだ。

 だとすれば、描かれる業界の闇も、自身のリアルな経験に根ざすものだろうか。

 そう問うと、小室さんは「そこはエンタメだと思います」と一言だけ。

 その一方で、「音楽の部分はリアルに描きたい」とも。小室さんが新たにプロデュースした楽曲もドラマで登場するという。

 「もう1回バズりたい気持ちもあるんです。ショートドラマから生まれたヒット曲、ないと思うので」

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