紅麴(こうじ)原料を使ったサプリメントを摂取した人に健康被害が相次いでいる問題を巡り、小林製薬は弁護士でつくる調査委員会がまとめた報告書を23日、発表した。
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報告書では、「遅くとも2月上旬以降、健康被害の状況の公表や製品回収という選択肢に力点を置き、行政当局に相談して力を借りるという姿勢が求められた」と総括した。
同社は1月中旬に健康被害の症例報告を把握したが、実際に事実を公表したのは3月下旬だった。
同社は4月、健康被害の公表時期が適切かなどを検証するとして、弁護士3人で構成する「事実検証委員会」を設置。公表までの経緯、品質管理体制などについて、調べていた。
報告書は、紅麴問題の「原因であるか否かは不明」としつつ、紅麴製造ラインの従業員への調査内容の一部を紹介。問題となった製品の原料ロットの製造時(2022年11月上旬)に、乾燥工程の乾燥機が壊れ、「紅麹菌が一定時間乾燥されないまま放置されていた」との説明があったと述べた。
さらに従業員へのインタビュ…