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先制の2点本塁打を放つ高畑選手=2025年5月25日午後1時13分、奈良県橿原市のさとやくスタジアム、原晟也撮影
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 (25日、春季近畿地区高校野球大会1回戦、東洋大姫路9―2大阪桐蔭)

 身長168センチ。「小柄な」3番打者が強力打線の核となった。

 一回裏、東洋大姫路の高畑知季選手(3年)は、高めに浮いた直球を強振。左中間スタンドに飛び込む先制の一打となり、右手を突き上げた。

 体格のよい東洋大姫路の選手らと並ぶと少し小柄に見える。「身長も低く体も細い。客観的に見ると、体の大きい人にパワーは負けるかもしれない」

 だからこそ入学当初50キロ後半だった体重を約10キロ以上増量。ウェートトレーニングに力を入れた。「守備や打撃のパンチ力は負けない」と話す。

 春の県大会から3番に座ったが、調子が上がらず、「チームのみんなに迷惑をかけた」。

 県大会終盤からはバットを短く持ち、早めにタイミングを取った。先制本塁打に加え、八回には、コールドを決定づける2点適時二塁打を放った。岡田龍生監督は「身体能力の高い選手。あの1発は大きかった」と称賛した。

 今春の選抜大会では、体調不良で2回戦の広島商戦を欠場した。「甲子園の借りは甲子園でしか返せない」。夏への思いは強い。

 「低く強い打球が理想。もう本塁打は期待しないでほしい」と笑いつつ「夏までに何が足りていないのかを確かめたい」と話した。

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