北海道を訪問した小泉進次郎農水大臣=2025年5月24日、札幌市中央区、原知恵子撮影

 自民党の小泉進次郎衆院議員が24日、農林水産相に就任後初となる地方出張で札幌市を訪問し、北海道内のコメ関係者と面会した。小泉氏は「コメの異常な価格高騰がこれ以上続けば、コメ離れを加速させかねない」などと危機感を述べ、「令和の米騒動」ともいわれる事態にスピード感をもって取り組むことを強調した。

 出席者は、コメ生産者や、スーパー大手・アークスの横山清会長、コープさっぽろの大見英明理事長ら生産・小売り・卸売り関係者8人。冒頭以外は非公開で、約1時間続いた。面会中は、直前に小泉氏が打ち出した「備蓄米の店頭価格5キロ2千円をめざす」方針などについても意見が交わされたという。

 小泉氏は終了後に報道陣の取材に応じ、「異常な価格高騰が続くことは、コメ農家のためにもならないという思いでやっている」などと理解を求めたところ、「農家の方にも『よくわかった』と言っていただけた。ありがたかった」と述べた。

 関係者の意見を聴く中で、北海道と首都圏ではコメの「不足感」に違いを感じたとし、「全国の中で、本当に足りないところに、どのようにコメを届けていけるか。流通のあり方の解明も含めてやっていかなければいけない」と語った。また、「『コメは作らないで』という農政から、意欲をもって作り、余っても海外輸出するなど中長期を見据えた農政の根本的改革を実現したい」とも述べた。

北海道・鈴木知事とも面会

 小泉氏に現場の声を伝えた東…

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