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裁判

 長野県軽井沢町の小学校で2020年、男子児童の頭部に全治約1カ月のけがを負わせたとして、傷害罪に問われた元専任講師の男性被告(46)に対する差し戻し審が14日、長野地裁であり、懲役1年6カ月執行猶予4年(求刑懲役2年執行猶予5年)の判決が言い渡された。

 弁護側は、被告の行為とけがの因果関係を否定し無罪を主張。判決を不服として控訴する方針を示した。

 差し戻し前の一審判決によると、事件が起きたのは20年11月。被告は、6年生だった被害児童が校庭でサッカーをしていた3年生を転倒させたと思い、謝らせるため、児童を追いかけた。

 その後、担任教師のもとに連れていこうと玄関へ移動。靴を上履きに履き替えさせようとした際、抵抗した児童の胸を右足で踏む形で押さえつけた。

 教室に移動した後、児童はぐったりした様子になり、病院に救急搬送され、緊急手術を受けた。急性硬膜外血腫と頭蓋骨(ずがいこつ)骨折で全治約1カ月と診断された。

 町教育委員会は被告の行為を体罰と認めて謝罪。県教委は被告を停職4カ月の懲戒処分とした。

一審は「鉄製のふたに衝突」と認定

 裁判では、被告の行為とけがとの因果関係、行為の正当性などが争点となった。

 差し戻し前の一審判決は、被…

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