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紀伊国屋書店新宿本店の絵本・児童書売り場=東京都新宿区新宿3丁目、冨田悦央撮影

 子どもが本を読むきっかけとなる絵本などの児童書。少子化が進み、子どもの活字離れも指摘される中、児童書の売れ行きは出版界のみならず、日本社会の将来を占う上でも気になるデータだ。

 出版市場の動向などを調べる公益社団法人全国出版協会の出版科学研究所(東京)によると、2023年(1~12月)の児童書の推定販売金額は前年比6.5%減の863億円。2年連続の前年割れとなった。

 一方で、同年の電子出版を除く紙の書籍・雑誌合計の推定販売金額は同6.0%減の1兆612億円。19年連続で前年比マイナスが続く。

 15歳未満人口が大きく減少する状況で、児童書は健闘しているとも言える。推定販売金額は20年に930億円と12年ぶりに900億円台に乗せ、21年にはこの10年間のピークとなる967億円を記録。コロナ禍で子どもたちが自宅で過ごす時間が増え、親が図鑑などを買い与える「特需」も増加要因だったという。

 同研究所の高橋史子研究員は…

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