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参政党の神谷宗幣代表の発言に対する抗議行動で「少子化を女のせいにするな」などと書かれたプラカードを掲げた参加者たち=2025年7月7日午後0時10分、東京都文京区、伊木緑撮影
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 参政党の神谷宗幣(そうへい)代表の少子化対策をめぐる発言や公約に、各地で女性たちが抗議行動を起こすなど波紋が広がった。女性たちは何に憤り、そして、その底流に何があるのか。

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 神谷氏は3日に東京都内で行った公示後第一声で、「今まで間違えたんですよ。男女共同参画とか。もちろん女性の社会進出はいいことだ」とした上で、「高齢の女性は子どもは産めない」と発言した。「子どもを産んだほうが安心して暮らせる社会状況を作らないといけないのに、働け働けとやりすぎちゃった」と述べ、高校や大学卒業後に仕事に就かずに子育てに専念する選択がしやすくなるよう、子ども1人あたり月10万円を給付すると公約を語った。

全国に広がった抗議行動

 この発言に、SNSなどで抗議の声があがった。神谷氏はこれを受けて、8日に福島市での演説で「子どもを増やそうと言っただけで、女性全員に産めよ増やせよなんて言ってません」と言及。産みたくても産めない女性が多いとして、「その多くの理由が生活環境だったり、労働関係を含めた生活環境でお金の問題だから、それは政治が解決しましょうよと言っているだけ」などと述べた。SNS上には「生物学的な事実を述べただけ」といった擁護する声もある。

 一方、11~13日には発言への抗議活動が全国100カ所以上で行われた。12日に川崎市であった抗議行動には100人以上が集まった。3歳の長男を抱いて参加した女性(38)は「繊細な問題に土足で入ってくるような発言に嫌悪感を覚える」と話した。不妊治療を経験し、親しい仲の人にさえ「子どもを持ちたいか」「2人目をどうするか」と聞くのはためらわれる。中学校教員としてやりがいを持って働いており、「『男だから、女だから』という考え方は今の社会に逆行しているように聞こえる」。

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 女性たちはなぜ声をあげたの…

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