自然共生ウェビナー「日本の森を企業が救う」(森林文化協会主催、国土緑化推進機構、朝日新聞社後援)が2月27日、オンラインで開催された。森林が抱える課題の解決策や、生態系の損失を止めて回復させるネイチャーポジティブに向けた企業の役割などについて、森づくりに関わる企業、団体の関係者が意見を交わした。

企業による森林保全の意義や課題について意見を交わす様子が、森林の映像を背景に配信された=2025年2月27日

 基調講演では元林野庁木材利用課長で、全国の森を盛り上げる活動に取り組む株式会社モリアゲ代表の長野麻子さんが「一社一山(ひとやま)運動のススメ」のテーマで、森の魅力や企業が森づくりに関わる意義、企業活動にもたらすメリットなどについて語った。

 音楽家坂本龍一さん(故人)の呼びかけで創立し、伐採跡地での再造林をはじめとした森林保全などに取り組む一般社団法人「more trees」の事務局長・水谷伸吉さん、高知県に企業の森を持つ、スーツ製造、販売大手・青山商事の広報部長・長谷部道丈さんがそれぞれの活動内容を紹介した。

 続いてトークセッションが行われ、企業の従業員が森に行くことで得られる効果や、企業が森で活動することへの社内の合意形成をどう進めるかなどを、自社の事例を交えて話し合った。

 トークセッションの概要は次の通り。ファシリテーターは関岡哲哉森林文化協会常務理事が務めた。(敬称略)

関岡 みなさんにとっての森の…

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